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中野 博生*; 坂井 徹
Journal of Physics; Conference Series, 868, p.012006_1 - 012006_10, 2017/07
被引用回数:3 パーセンタイル:78.46(Physics, Applied)カゴメ格子反強磁性体のスピンギャップ問題について、ひし形クラスターの数値対角化によるエネルギースペクトルと有限サイズスケーリングにより解析した。その結果、カゴメ格子反強磁性体は三角格子反強磁性体と同様にギャップレスであるという結論が得られた。
坂井 徹; 中野 博生*
Physics Procedia, 75, p.369 - 375, 2015/12
被引用回数:1 パーセンタイル:46.28(Physics, Applied)S=1/23本鎖スピンチューブについて数値対角化により研究した。その結果、スピン異方性により3分の1磁化プラトーがある相からない相へと量子相転移が起きることがわかった。相図も示された。
坂井 徹; 笠原 稔弘*; 肘井 敬吾*; 太田 仁*; 中野 博生*
Synthetic Metals, 208, p.26 - 28, 2015/10
被引用回数:1 パーセンタイル:4.78(Materials Science, Multidisciplinary)リング交換相互作用をもつS=1/23本鎖スピンナノチューブについて有限サイズ系の数値対角化により研究した。以前の研究により、リング交換相互作用のない場合には、自発的なダイマー化が起きて、スピンギャップが開くことが判明している。本研究により、リング交換相互作用が増加すると、ある臨界点で量子相転移が起こり、異なるパターンのダイマー化による新しいスピンギャップ相が生じることが判明した。
坂井 徹; 肘井 敬吾*; 大久保 晋*; 太田 仁*; 中野 博生*; 宮下 精二*
Applied Magnetic Resonance, 46(9), p.997 - 1002, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:6.46(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)S=1/2カゴメ格子反強磁性体について18スピン・クラスターの数値対角化により研究した。ジャロシンスキー・守谷相互作用がある場合に起こり得るESRシングレット・トリプレット遷移の強度に比例する行列要素を計算した。いくつかの角度に依存した選択則を示した。
Kolezhuk, A. K.*; Glazkov, V. N.*; 田中 秀数*; 大沢 明
Physical Review B, 70(2), p.020403_1 - 020403_4, 2004/07
被引用回数:44 パーセンタイル:83.54(Materials Science, Multidisciplinary)スピンダイマー物質TlCuClにおいて最近測定された強磁場ESRスペクトルを有効場理論を用いて解析した。その結果、ダイマー内及びダイマー間交換相互作用に弱い異方性を仮定することによって全ての測定条件におけるESRの実験結果を理論的に説明できることがわかった。
大沢 明; 加倉井 和久; 長壁 豊隆; 中村 充孝; 武田 全康; 田中 秀数*
Journal of the Physical Society of Japan, 73(6), p.1446 - 1449, 2004/06
被引用回数:33 パーセンタイル:77.7(Physics, Multidisciplinary)TlCuClはこれまでに行われてきた磁気測定の結果から基底状態がスピン-重項で励起状態との間に有限なエネルギーギャップ=7.7Kを持つスピンギャップ系であることがわかっている。最近、この系に対して、=1.48GPaの静水圧を印加し非偏極中性子弾性散乱実験を行ったところ、零磁場中で=16.9K以下において三次元秩序に伴う磁気ブラッグ散乱を観測した。われわれは今回この圧力誘起相転移に伴う磁気秩序構造についてより詳細に調べるために偏極中性子弾性散乱実験を行った。その結果、=16.9K直下では秩序モーメントはa-c面内に寝ていて、=10.0Kで逐次相転移を起こし、モーメントがb軸方向に立ち始める振る舞いを新たに発見した。
Vyaselev, O.*; 瀧川 仁*; Vasiliev, A.*; 大沢 明; 田中 秀数*
Physical Review Letters, 92(20), p.207202_1 - 207202_4, 2004/05
被引用回数:37 パーセンタイル:79.53(Physics, Multidisciplinary)ダイマースピンギャップ系TlCuClにおいて磁場中におけるCu核及びCl核のNMR測定及び熱膨張測定を行った。その結果、NMR線の分裂から磁場誘起反強磁性相転移を確認し、その相転移がわずかに不連続的であることを新しく見いだした。また、相境界を横切る際にClサイトの電場勾配の突然の変化や格子定数の大きい変化を観測し、これらの結果はこの磁気秩序が格子変形を伴っていることを意味し、この系におけるスピン-格子相関の重要性を示唆している。
大沢 明; 藤澤 真士*; 長壁 豊隆; 加倉井 和久; 田中 秀数*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(5), p.1026 - 1029, 2003/05
被引用回数:60 パーセンタイル:87.54(Physics, Multidisciplinary)TlCuClはこれまでに行われてきた磁気測定の結果から基底状態がスピン一重項で励起状態との間に有限なエネルギーギャップ=7.7Kを持つスピンギャップ系であることがわかっている。最近この物質に0.8GPa程度の静水圧をかけると零磁場において11Kで三次元秩序を示す相転移を起こすことが磁化測定から観測された。われわれはこの圧力誘起相転移の磁気構造を調べるために中性子弾性散乱実験を行った。その結果、=1.48GPaの圧力下で=16.9K以下において波数=(, 0, )(は整数,は奇数)に対応する点で磁気ブラッグ散乱を観測した。また=12.2K及び=4.0Kにおいて磁気ブラッグ散乱強度の比から磁気構造を決定した。その結果、以下で一度磁気モーメントが 面内で秩序化し、さらに低温で軸方向に向きを変えているということがわかった。また=12.2Kで得られた磁気構造はすでに観測されているTlCuClのbにおける磁場誘起磁気秩序相及びTl(CuMg)Clにおける不純物誘起反強磁性秩序相の磁気構造とほぼ同じであることがわかった。
大沢 明; 藤澤 真士*; 加倉井 和久; 田中 秀数*
Physical Review B, 67(18), p.184424_1 - 184424_8, 2003/05
被引用回数:31 パーセンタイル:77.47(Materials Science, Multidisciplinary)ドープされたスピンギャップ系Tl(CuMg)Clにおける不純物誘起反強磁性秩序での磁気構造及び磁気励起を調べるために中性子散乱実験を行った。その結果、T=3.45K以下で磁気ブラッグ散乱を観測し、磁気構造を決定した。その結果、この磁気構造は母体物質であるTlCuClの磁場誘起秩序相の磁気構造と同じであることがわかった。またTlCuClと同様に三重項磁気励起を観測し、その磁気励起の分散関係を決定した。そして、スピンギャップに対応する最小エネルギー励起も観測した。またそのスピンギャップの温度変化を調べた結果、T以下で急激に増大する振る舞いが見られた。この結果はこの系において、不純物誘起反強磁性秩序とスピンギャップが共存しているのを強く主張している。
安岡 弘志
Journal of the Physical Society of Japan, 69(suppl.B), p.161 - 172, 2000/00
長い歴史を持つ、核磁気共鳴法(NMR/NQR)によるバナジウムや銅酸化物の研究の中から、磁性や超伝導にかかわっているスピンと電荷の特異な性質について解説した。特に高温超伝導銅酸化物やバナジウム酸化物の金属状態において電荷の不均一分布が存在すること、また絶縁体バナジウム酸化物において電荷秩序に伴う転移が存在すること、さらに高温超伝導体でのスピンギャップの性質を明らかにした。これらの研究より、強く相関した電子系で特徴づけられる金属酸化物の微視的な性質や従来の理論では解釈できない不思議な性質が明らかになった。
片野 進; 永田 貴志*; 秋光 純*; 西 正和*; 加倉井 和久*
Physical Review Letters, 82(3), p.636 - 639, 1999/01
被引用回数:65 パーセンタイル:88.7(Physics, Multidisciplinary)ホール添加の二本足スピンはしご系(SrCa)CuOは高圧下で特異な超伝導を示すが、この超伝導の発現に密接に関連していると考えられているスピン液体状態についてはよくわかっていない。このスピン状態に関して、常圧において中性子非弾性散乱実験を行った。その結果、スピン液体状態を記述するスピンギャップのエネルギーは32.1MeVで、これは純粋な母物質SrCuOの値とほとんど変わっていないことがわかった。また分散関係から得られた交換相互作用のエネルギーは、はしご方向に約90MeV(J)、さんの方向に約65MeV(J)と得られた。これらは母物質の値よりわずかに小さくなっている。
永田 貴志*; 藤野 裕一*; 大石 一城*; 秋光 純*; 片野 進; 西 正和*; 加倉井 和久*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 60(8-9), p.1039 - 1043, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:23.08(Chemistry, Multidisciplinary)スピンがラダー状(はしご型)に配列した新物質における特異な超伝導の発現に関連して、基底状態であるスピン液体状態におけるスピンギャップと反強磁性の特性を電気抵抗、磁化率、中性子散乱等の実験によって調べた。超伝導は高圧下3~8GPaの範囲で誘起される。これに伴ってスピンギャップの励起や反強磁性が高圧下で抑制されていることが明らかになった。
片野 進; 永田 貴志*; 藤野 裕一*; 秋光 純*; 西 正和*; 加倉井 和久*
Physica B; Condensed Matter, 259-261, p.1046 - 1047, 1999/00
被引用回数:10 パーセンタイル:51.88(Physics, Condensed Matter)スピン液体状態と反強磁性が共存する新物質SrCaCuOに対して、高圧下での中性子散乱実験を行い、この系の圧力誘起の超伝導と磁性との関連を調べた。この結果、スピン一重項の励起エネルギーが圧力によって変化しないこと、反強磁性秩序の転移温度が圧力とともに上昇することなど、超伝導の発現にとって通常は不利と考えられる結果が得られた。
坂井 徹; 肘井 敬吾*; 大久保 晋*; 太田 仁*
no journal, ,
低次元量子スピン系や強相関電子系のスピンギャップは巨視的な量子現象として注目されている。このスピンギャップはシングレットの基底状態とトリプレットの励起状態の間のギャップであるため、これに対応するESR直接遷移は、スピン野保則を破るため観測されない。ところが、いくつかの物質でスピンギャップに相当するESR直接遷移が観測された。この禁制遷移が観測されるメカニズムとして、交代gテンソルやジャロシンスキー守谷相互作用が提唱されている。そこで、これらのメカニズムのうちのどれが効いているのかを実験的に検証するため、各メカニズムについて、外部磁場と入射マイクロ波の磁場成分、及び結晶軸との相対的な角度に依存するESR選択則を理論的に求めたので、これを報告する。
坂井 徹; 笠原 稔弘*; 中野 博生*; 肘井 敬吾*; 奥西 巧一*; 岡本 清美*
no journal, ,
S=1/2三本鎖スピンチューブにおける桁方向の交換相互作用、鎖方向の交換相互作用、リング交換相互作用の大きさを変化させた場合の量子相転移について、数値対角化と有限サイズスケーリングで理論的に調べた結果を報告する。